映画は2巻の途中までだったので、5巻を読んでみると、だいぶ進んでるなーと思いました。
百目鬼は、本気になった部下は捨てられると思っていたために、まさか先に進めるとは!
でも、「俺はしたくありません」と断る。
えー、体は正直なのにー。
そう、自分でも自覚がなかったが、矢代もずっと百目鬼にされたかったのだ。
とはいえ、甘々とは程遠いんですよね。
時間差で、百目鬼の言葉を反芻する矢代。
「お前はあいつ(影山)とは違う目で俺を見る」
「お前が可愛い。だけど怖い」
そんな矢代のセリフに、たまらなくなって口づける百目鬼。
「自分は父に似ている」という恐怖を持つ百目鬼。
こういう、何かをさりげなく示唆する絵柄が、どんどん入ってきます。
まったくもって、興奮する類のものではないです。
切なくて、でも、愛情いっぱいで。
体を使って会話をしている感じ。
こんな濡れ場があるでしょうか。
じっくり、読み返すくらいでないと、二人の気持ちが分かりません。
少ない言葉と、時々挟まれる過去のシーン、そして二人の動き。
すべてが、大事なコマです。
これは、音だけのCDでは表現が難しいと思います。
アニメにすると…それはそれで大変かも。
捨てるんですよ、百目鬼を。
それは、矢代の愛情なんでしょうけど、百目鬼にとっては最悪の展開。
ってところで、警察が。矢代が呼んだんですね。
竜崎のヤクの所持をチクったのです。
おかげで、竜崎は逮捕はされましたが、殺されずに済みました。
なーんて、スマートな解決方法!!
竜崎の矢代への気持ちに、平田は気づいてボロクソ言っていましたが、
ほんとうに、竜崎は矢代を大事にしたいと思っていたんですね。
もし、矢代が女だったら、と。
矢代も竜崎のねじ曲がった気持ちには気づいていて、だから、ある程度の信頼があったのかな。
奇妙な関係です。
やくざっぽーい。
竜崎がどうなったのかは、6巻でも分からないままです。
まあ、死んではいない気がしますが。
平田も、竜崎に刺された傷のせいで病院にいましたが、致命傷ではなかったよう。
ここで、平田の過去が明かされます。
三角の腹心の部下を、殺していたんですね!
本当に悪い奴だった!!
竜崎の愛人を、影山の病院に連れてきた矢代は、百目鬼のことを聞かれて、捨てた、と答えます。
ここで影山は「惚れてたんだろ?」と矢代に言いますが、
矢代はショックを受けます。
「お前がそれを俺に突きつけるのか?」
だけど、影山への想いは、そんな簡単なものじゃないんですよ。
やくざになったのだって、影山のためなんです。
20年くらい? ひねくれた思いを抱えていたんだから。
って、影山は知りませんけどね。
知ってるのは三角さんと、なぜだか勘がよくて気づいてしまった百目鬼だけ。