ばらいろSENSATION

女性向け漫画を中心に、読んだものや見たものの感想などを、自由気ままに書いています。漫画全般からアニメ、映画、一般小説、ドラマ、音楽などなど。ただし、趣味が偏っていると思われますので、このブログの記事は決して参考にしないでください☆

BLコミック

【コミック】ヨネダコウ 『囀る鳥は羽ばたかない』第5巻

神! 長いけどちっともいやらしさのない布団シーン

囀る鳥は羽ばたかない 5/ヨネダコウ【合計3000円以上で送料無料】


レビューを4巻までしかしていなかったらしい『囀る鳥は羽ばたかない』。

映画は2巻の途中までだったので、5巻を読んでみると、だいぶ進んでるなーと思いました。
4巻のラストで、百目鬼のEDが治っていることに気づき、しようという矢代。
ここで終わってたんですよねー。
百目鬼は、本気になった部下は捨てられると思っていたために、まさか先に進めるとは!

でも、「俺はしたくありません」と断る。
えー、体は正直なのにー。
矢代は「笑わせんなよ」と言いながら百目鬼に近づく。
そう、自分でも自覚がなかったが、矢代もずっと百目鬼にされたかったのだ。

5巻の最初から、二人のラブシーンに突入です。

とはいえ、甘々とは程遠いんですよね。
百目鬼は、ついに矢代への想いを告白。そして、謝罪。
時間差で、百目鬼の言葉を反芻する矢代。
「お前は俺とは違ったんだな」
「お前はあいつ(影山)とは違う目で俺を見る」
「お前が可愛い。だけど怖い」
そんな矢代のセリフに、たまらなくなって口づける百目鬼。

それぞれの思いが、言葉だけでなく、体で表現されていく。
そして、過去のトラウマが、昇華されていく。

痛いのが好きだったのは、子供のころの自己防衛だった矢代。
「自分は父に似ている」という恐怖を持つ百目鬼。

この、最初の章のカラー扉がですね、百目鬼と高校時代の矢代なんですよ。
こういう、何かをさりげなく示唆する絵柄が、どんどん入ってきます。

しばらく、矢代と百目鬼のベッドシーンならぬ、お布団シーンが続きますが、
まったくもって、興奮する類のものではないです。
切なくて、でも、愛情いっぱいで。
体を使って会話をしている感じ。
こんな濡れ場があるでしょうか。

普通、Hシーンは読み飛ばしてもストーリーには影響がないものですが、ここでは違います。
じっくり、読み返すくらいでないと、二人の気持ちが分かりません。
少ない言葉と、時々挟まれる過去のシーン、そして二人の動き。
すべてが、大事なコマです。

レビューしか読んでない方がもしもいらしたら、ぜひ、原作を読んでくださいね。
これは、音だけのCDでは表現が難しいと思います。
アニメにすると…それはそれで大変かも。


さて、そのあとどうなったかというと、なんと、矢代は百目鬼が寝ている間に部屋を後にします。
捨てるんですよ、百目鬼を。
それは、矢代の愛情なんでしょうけど、百目鬼にとっては最悪の展開。


一方、竜崎は平田の部下にボコられ、平田自身にも殺されそうになる。
ってところで、警察が。矢代が呼んだんですね。
竜崎のヤクの所持をチクったのです。
おかげで、竜崎は逮捕はされましたが、殺されずに済みました。
なーんて、スマートな解決方法!!

逮捕する前、ほんの少しだけ、矢代と竜崎は話す時間を与えられます。
竜崎の矢代への気持ちに、平田は気づいてボロクソ言っていましたが、
ほんとうに、竜崎は矢代を大事にしたいと思っていたんですね。
もし、矢代が女だったら、と。
矢代も竜崎のねじ曲がった気持ちには気づいていて、だから、ある程度の信頼があったのかな。
奇妙な関係です。

矢代と別れて警察の車に乗った後、竜崎は平田に刺された腹の傷が悪化し、生死不明に!!
やくざっぽーい。

竜崎がどうなったのかは、6巻でも分からないままです。
まあ、死んではいない気がしますが。

竜崎との間は決着がつき、あとは平田です。
平田も、竜崎に刺された傷のせいで病院にいましたが、致命傷ではなかったよう。

ここで、平田の過去が明かされます。
三角の腹心の部下を、殺していたんですね!
本当に悪い奴だった!!

5巻ラストは、矢代と影山です。
竜崎の愛人を、影山の病院に連れてきた矢代は、百目鬼のことを聞かれて、捨てた、と答えます。
ここで影山は「惚れてたんだろ?」と矢代に言いますが、
矢代はショックを受けます。
「お前がそれを俺に突きつけるのか?」
もう、矢代は百目鬼のことが好きだと思いますよ。
だけど、影山への想いは、そんな簡単なものじゃないんですよ。
やくざになったのだって、影山のためなんです。
20年くらい? ひねくれた思いを抱えていたんだから。
って、影山は知りませんけどね。
知ってるのは三角さんと、なぜだか勘がよくて気づいてしまった百目鬼だけ。
男心は複雑なんです!



【コミック】ヨネダコウ 『囀る鳥は羽ばたかない』第4巻

囀る鳥は羽ばたかない(4) [ ヨネダコウ ]
神! 男たちの嫉妬と思惑が交差しまくり


発行されてからだいぶたってしまいましたが、4巻のレビューを書いていないことに気づきました。

1巻レビューはこちら
2巻レビューはこちら
3巻レビューはこちら

矢代への気持ちを自覚し、自分の中にある狂気と、力では矢代に勝ててしまうことに気づいた百目鬼
二人の間に微妙な空気が流れる。
矢代の部屋に銃を取りに行ったとき、百目鬼は矢代が隠し持っていた影山のコンタクトケースを発見。思わずポケットにしまってしまう。
あんな小さなものに気づくなんて。
しかも、K.K.ってイニシャルが入っていただけなのに。

一方、七原は竜崎の潜伏先を突き止める。
そこで、裏で糸を引いているのが、身内であるはずの平田組長だということを知る。
誰も知らないけれど、竜崎は矢代の命をかばっている。
とはいえ、殺し屋を派遣したのも竜崎。そうしなければ、自分が平田にやられていたのだ。
なんとしても生き残ってやると吐く竜崎。

七原はそんな竜崎を殴っただけに留めて外へ出るが、そこで平田が派遣した殺し屋にさらわれてしまう。

ここで七原の回想。
矢代との出会いと、矢代へ忠誠を誓った出来事が明かされる。

竜崎に会った後すぐに七原が消えたため、矢代は竜崎のもとへ。
七原をさらった「掃除屋」の存在を竜崎から聞き出す。

この矢代と竜崎のちょっとした対決。竜崎のせいで殺されそうになったのに、矢代の余裕っぷりが憎いですね。
「お前と俺、どっちが長生きするだろうな」
って、平和な時代に生きている日本人のセリフとは思えないですね。まあ、ヤクザなんですけど。

百目鬼が刑事から聞き出した情報をもとに、七原をさらった「掃除屋」を追う矢代と百目鬼。
互いに車に乗っていたため、カーチェイス状態に。
なんとか追い詰め、掃除屋二人を捕まえる。
百目鬼、強い! 七原も身を挺して矢代を守った!

掃除屋は、別に平田に忠誠を誓っているわけではなかった。もちろん、構成員でもない。フリーの殺し屋。
「退屈」が嫌いと言う掃除屋を、今度は矢代が雇うことにする。

負傷した七原を影山の病院に預けると、車の中で百目鬼は矢代のシモの「処理」を手伝う。
しかも影山の家の前ではできなくて、わざわざ移動して。

こっそり部下たちに矢代の後を追わせていた三角は、平田の陰謀に気づきます。
でも、ほかの組と手を組んでいる平田の悪事を、三角ですらなかなか止められそうにないようです。
そして、三角の相棒、天羽の、三角への想いも明らかに。恋愛ではありません。男惚れですね。三角と天羽の亡き母親が昔、何やら関係があったようで、天羽は三角の息子になってみたかったとか。

平田の方もまた動きます。
部下を竜崎のもとへ行かせ、竜崎の愛人がひどい目にあっている動画を見せる。
女の人だよー、可哀そう。
竜崎は平田のもとへ連れていかれた模様。

車で眠ってしまっていた矢代は百目鬼のアパートで目を覚ます。
ひととき、穏やかな時間を過ごす二人。
しかし矢代は気づいた。百目鬼のEDが治っていることに。
お役御免になることを恐れる百目鬼。
しかし、矢代が言ったセリフは・・・。

続きがとっても気になるところで終わっています。

男たちの様々な感情が乱れるこの作品。
平田が矢代を目の敵にするのだって、三角に認められていないと考えたからだし、恋愛や欲情とは関係のない嫉妬や憧憬も盛りだくさんですね。

矢代と百目鬼は、有り体に言えば両想いですが・・・。
状況や立場がそんな軽い言葉を許さないですね。

4巻の初回限定小冊子「遠火」では、百目鬼目線で過去が回想されます。
実は、警官時代にも矢代を見かけていたらしい。
その後、ローン会社で矢代の正体を知るわけですが。
ずいぶん分前に一目惚れしてたのです。

あー、5巻が待ち遠しい!

囀る鳥は羽ばたかない(4) [ ヨネダコウ ]
囀る鳥は羽ばたかない(4) [ ヨネダコウ ]





【コミック】あめのジジ『世界でいちばん顔が好き』

世界でいちばん顔が好き 【電子限定特典付き】【電子書籍】[ あめのジジ ]

萌! タイトルと表紙に裏切られるシリアスさ


久々にレビューです。
今年はブログ、もっと頑張ります。
紹介したいものがたくさんあるんだもの。


さて、あめのジジさんの『世界でいちばん顔が好き』。
表紙はポップで、受と思われる男子が二人の攻の写真を持っている図。
軽い3Pものかなーと思いました。
さらっと読めるかなって。
まあ、ストーリーに期待してなかったんですね。
ところが、結構シリアスだったんです。びっくり。
表紙とタイトル、変えたほうがいいと思います。損してます!

ゲイビ男優の七瀬は、臨時で入ったバイトのタチ役、仁科に気に入られてしまう。
しかし、七瀬には秘密の恋人がいて、同棲中。その相手とは、売り出し中の俳優、ヒカル。
高校の同級生だったヒカルの顔が大好きで、七瀬は、ヒカルのためならなんだってできる。
ブランド好きのヒカルのためにゲイビに出てお金を稼いだり、ヒカルの出世のために大物プロデューサーと寝たり。

ヒカルは、七瀬の献身を知っているが、知らん顔。
それでも七瀬は、ただ、世界一美しい顔が自分のそばにあるだけでよかった。幸せだった。

とはいえ、はっきり言って、ヒカルはクズ。
女の子を家に連れ込んだときは、七瀬を半裸で追い出す始末。
七瀬は仁科に助けを求め、距離が縮まるかと思いきや…、迎えに来たヒカルに七瀬は従ってしまう。

この三角関係、どうなるんだろうと思わせます。
ヒカルなんかやめて、仁科にしたほうがいいのは分かり切っていても、七瀬の気持ちはヒカルの顔にあるのだから・・・。
って、もう「顔」だけじゃないよね。ヒカルの存在への執着でしかない。
どうしても七瀬はヒカルを手放せなかった。

そんなとき、ヒカルが舞台から落ち、怪我をしてしまう。
舞台の降板を余儀なくされ、珍しくヒカルは落ち込む。
意外にも、仕事にだけは真摯に取り組んでいたのだった。
そして、七瀬に「お前はどこにも行かないよな」と言ってみたり、「俺の容姿が衰えたら見放んだろう」とスネてみたり。

おお、もしかしたらヒカルも七瀬のこと結構好きだった? と思わせますが…。

仁科のおかげでハッピーエンドではありますが、七瀬の執着愛のゆくえは、ちょっぴり悲しいものでした。

AV撮影のシーンなどもあり、H多めなのに、けなげな七瀬の心情を追っていくストーリーには、切ないものがあります。

ラストで、七瀬がヒカルに書いたファンレターの内容が綴られているのですが、それもかなりの余韻となっています。

仁科と一緒にいても、テレビにヒカルが出てたりするんですよね。
作者さんは最初、仁科ともくっつかない予定にしていたそうですが、それはさすがに悲しい。
この結末で本当に良かったです。
ヒカルへの愛は少しずつ昇華されていくといいなと思いました。

世界でいちばん顔が好き 【電子限定特典付き】【電子書籍】[ あめのジジ ]
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【コミック】松成久美子『恋嵐~花形男子と家政夫と~』

恋嵐〜花形男子と家政夫と〜【電子書籍】[ 松成久美子 ]

萌! 男前の襲い受!!

歌舞伎役者の春馬は、一人暮らしをはじめたが、片付けが大の苦手。
そこで、住み込みの家政夫、百々(もも)を雇う。
百々は、有能で、まじめで、・・・ブランド大好き男だった。春馬の持つ高級家具に興味津々。
そこで春馬は、素晴らしいベッドに百々を誘うが、雇い主とはそういう関係にならない! と拒否られてしまう。
今まで、断られたことのない春馬。テクを駆使して、ついに百々を落とす。
だんだんに距離が縮まっていくかに見えたが、百々はどこか一線を引いていて、春馬は彼の気持ちが分からず戸惑う。
微妙な関係のまま、歌舞伎のパリ公演の下見のため、海外へ行く春馬。
離れている間に、百々のほうも自分の気持ちに気づいて・・・。

ってこう書きますと、王道なんですけど、春馬が超カッコいいんですよ。受なのに!!
歌舞伎の舞台でも男役だし、ベッドの上でもリードするし、色っぽいし、悩みながらも役者として成長していくらしいし。
実際の歌舞伎の場面はほとんどないですが。
百々のほうは、ガタイはいいのですが、純朴で、なんだかかわいいです。攻なのに!!

百々の気持ちが分からなくなった時などに、歌舞伎のセリフや物語が、春馬の気持ちとシンクロするあたりも、とても素敵です。

雇い主であり、才能があり、男らしくていさぎ良い春馬。
とにかく、私の理想の男前受でした!!


恋嵐〜花形男子と家政夫と〜【電子書籍】[ 松成久美子 ]
恋嵐〜花形男子と家政夫と〜【電子書籍】[ 松成久美子 ]

【コミック】 日高ショーコ『憂鬱な朝』全8巻


神! 繊細でありながら骨太の名作

憂鬱な朝7 (CHARA コミックス) [ 日高ショーコ ]
10年にわたる連載だったそうです。
ついに完結しました。『憂鬱な朝』。最新刊8巻だけではなく、1巻から読み返しましたよ。
ラブコメ中心のBLのようにさらっと読むことができず、なかなか全巻読むのは時間がかかりました。
読み応えありすぎというか。

この時代の社会や時代の流れ、経済についても書き込まれているので、途中で理解するのに読み返したり、考えたりすることが多いですね。
それに以上に、登場人物たちの心の変化。これについていくのも、なかなか骨が折れます。
そのくらい、素晴らしい作品です。

以下、ネタバレ注意!!



暁人と桂木、4巻あたりでやっと恋は成就したのに、二人ともが相手を久世家の当主にしたいと勝手に画策するものだから、いろいろとすれ違い、読んでいてハラハラさせられる場面もありました。
5巻の森山家のシーンで、暁人が桂木の思惑に気づいて、計画を阻止してしまってから、桂木がちょっとスネちゃって、そこがなんだか辛かったです。暁人にだけは叶わないというか、どうしても思い通りにならない。
自分が育ててきた子に、ここまで追い抜かされるのはかわいそうな感じ。
桂木はもう、久世家当主になる気はないのだから、おとなしく暁人がそのまま返り咲く道を二人で見つければいいじゃない、って感じですけどねー。直継様に譲りたくないにしても、たった数年のことだし、結婚できないとか、世継ぎ作れないとか何とか、そんなの、どうにでもなるような気が。

6巻以降、桂木は悶々とする。
二人の周りの人たちがさんざん言っていたように、読み手の私も、「なんでもっと話し合わないの!?」って思いました。
気持ちは通じているのだから、あとは久世家や暁人の今後をどうするかの考え方のすり合わせだけのような。
つまり読者も、二人の身近な友人と同じ気持ちにさせられるのですね。

でも、この作品がすごいのは、二人の考えていることがいくら食い違って、いくら状況が困難になっても、一度思いを告げあった後は、別れたり、一方的に離れたり、モブに邪魔されたりという、よくあるパターンにはならなかったことですね。
両思いになった後のラブコメって、たいていパターンが同じじゃないですか。
でも、この作品は、ラブが順調でも、ドラマはいっぱい!
桂木はもう暁人に会わない気なのかも、と思ったら、6巻の冒頭から会いに行っているし。
お互いの本心を隠したままでも、愛はかわしている。
久世家はどうなるの? 別れないでお願い! みたいなことを考えながら後半は読みましたよ。
桂木が、恋からも身を引こうとしなくて、本当に良かった!

7巻の冒頭で、せっかく暁人と会ってきたのに、重要なことを話し合ってこなかったらしい桂木に、雨宮が「二人で何してたんですか!」と言うシーンがありますが、何って、ナニしかしてなかったわけで、こちらも雨宮と同じ意見ながら、二人の様子をずっと見て(読んで)いたもので、ニンマリしてしまいますね。

そして、7巻でひと騒動合って、石崎家を出た桂木は、鎌倉で表向き療養中の暁人に会いに行き、暁人は、8巻冒頭から、少しずつ自分の久世家再建計画を話していく。
二人ともがアイデアを出すと、桂木は絶対に自分の信念を曲げないから、暁人は言い出せなかったのでしょうけど、やっとだよー。
桂木も、久世家から離れたので、冷静に聞くことができるのでしょうね。一歩引いたところにいないとダメな人のようです。
その代わり、暁人や久世家以外のことは絶対に成功させていく。
石崎息子の結婚や、石崎父との勝負、株の売買、そして自分が携わる事業など、すべてに才能を発揮。

そしてなんだかんだで、桂木兄×2も味方になり、石崎息子からは熱い信頼を得、石崎父とは対決するも勝利して紡績工場の社長に収まる桂木。他にも味方がたくさん。

暁人は未来の久世家というか、久世グループを担う若者を連れて2年間、英国へ留学。
2年間は離れていたものの、帰ってきたらまたラブラブ。
久世の事業拡大もうまくいくんでしょうね。
桂木が自分の会社をどこまで大きくしていたのかが気になるところ。

そしてラスト、直継氏の息子、直矢を引き取り、次代の当主として二人で育てていくんだろうな、というところで終わる。
綺麗にハッピーエンドでした。


とはいえ、ちょっともやっとする部分もありました。私の理解力が低いのかもしれませんが。
この場合、桂木はどういう立場で久世家に出入りするんでしょう?
直矢を迎えるとき、久世家で偉そうに家臣たちに命令していたけれど。
やっぱり教育係? でも住んでいるところはきくの家だというし。
桂木家が久世家の名代だとしても、あっちの代表は兄だし、久世の事業と桂木の会社が連携するとしても、外の会社の社長ってだけじゃないの?

暁人は隠居を終えたのだから、当主に返り咲くんでしょうか。
それとも、直矢が名目の当主? しかし、暁人が事業を頑張ってたら、病弱じゃないのはバレそうだしなー。
ただ、書生の一人に桂木家の親せきを選んだのは、「僕の代わりに表の顔になってほしいから」とか言っていたので、表向きはずっと隠居なんでしょうかねー。
結婚しなくても、後継ぎができたのだから、元気になって当主に戻っても、誰も文句言わないんじゃないでしょうか。
暁人が年を取って本当に引退してから、育ててきた直矢が立つんだと良いのにな。
華族のしきたりも、なんだか緩んできているみたいだし。
って、暁人と桂木の当主譲り合い騒動が起きてからラストまで、ほんの3~4年の話なんですよね。
皆ずいぶん近代的になりましたねー、考え方が。
これも暁人の人柄のなせる業??

考えてみれば、最初から普通に暁人が当主のままで家を守り、桂木は外の会社で大きな事業でも始めれば、それで済んだ話のようにも思ってしまいます。
桂木が党首の座に興味を失ったことを早く言うか、暁人が自分の計画を早く言ってれば、隠居することもなく、学校も首席で卒業し、公費で留学、貴族院に入り、いずれどっかから養子をもらって、っていう風に通常運行できたのでは。
でも、それだと、桂木兄や周りが変わっていくことはなかったのかな。二人の成長も。
桂木兄自身も、二人のねじれが久世家の体制を変えたと言っているしね。
ただ、暁人が裏方なのがもったいない~~。学歴も低くなっちゃってるのももったいない~~。

あと、直矢の母も久世家に迎え入れるそうだけど、暁人と教育方針で対立したりしないのかしら。
絶対、厳しく育てられそうだものね。
それと、未亡人とのあらぬ噂が立ったりしないのかと。病弱だとしても独身のままだとねー。どうでもいい心配かもしれませんが。


読み終わってこうやっていろいろと考えてしまうということは、それだけすごい作品なんですよねー。
本当に読みごたえがあり、BLの萌えも存分にあり、文句なく名作でした!
最近は、BLもアニメ化、しかも地上波で放映されるけれど、こういう骨太の作品こそ、アニメになってほしいと思います。
8巻分あれば、描写も細かいのだから2シーズンぶち抜きでできそう!
バナナフィッシュ(BLじゃないけど)と肩を並べる名アニメになること間違いなしです!
期待してます!

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名前:ヴィオラセ(仮)

萌えに通じる漫画や小説を中心に、このブログでは、思いっきり趣味に走ったことを、好き勝手に書いていきたいと思います。
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